業者選びのポイント

見積り時に業者を見極めるポイント

“一式”表示ばかりの見積もりには注意しましょう

見積書の内容が具体的でなく、商品・工事などの単位が“一式”ばかりの見積もりには気をつけましょう。 リフォームの見積もりは以下のもので構成されます。

商品(キッチン本体、オプション)
施工に必要な材料
職人の作業費
※ただし場合によっては「材工一式」と材料・手間賃を合算して計上するケースもあります。

なぜその表記に気をつけなければならないかと言うと、「相談時のポイント」でも少し触れましたが、リフォームの内容は依頼主によって1件1件異なります。極端な言い方をすれば、全く同じ内容のリフォーム工事はほぼありえません。毎回違う内容であるにも関わらず“一式”と一口に言ってしまえるものなのでしょうか?
“一式”と表記されている場合はその内訳を私たち自身がしっかりと把握しなくてはなりません。どういった材料が含まれ、どのような施工をして、どのような仕上がりになるからこの見積り価格にになるのかをしっかりと理解するために、不明な点は業者に聞いてみましょう。
この質問に対する説明が納得できる業者・納得できるまで確認させてくれる業者であれば、信頼できます。

価格だけを見ず内容と価格を照らし合わせましょう

総額が高価であるというだけで「ダメな業者だ」と判断する方がいますが、価格のみによる判断はお勧めしません。
また、総額表示が安すぎるという場合にも注意が必要です。

見積書というのは、工事内容や商品のグレード・オプションの有無によって高くも安くもなります。
見積書を見る時に大事なポイントは以下の通り。

こちらの要望にあった内容になっているか
記載忘れがないか
工事をしない部分はどこか

これらが見積書・担当者によって把握されているかを確認してください。この部分がきちんとしているかどうかで、リフォーム後の満足度が変わります。
ただ安価なだけの業者に工事を依頼して
「こんなはずじゃなかった……」
と後悔するケースも少なくありません。
見積もりをとったら、価格と内容はすみずみまで確認しましょう。また、ここで不明な点や疑問点を尋ねたときにしっかりと説明をしてくれる業者であれば信頼できるかと思います。

値引きという言葉に誤魔化されない

契約時に「大幅な値引きをします」と言う業者がいますが、このような言い回しをする業者には注意が必要です。
大幅な値引きが可能な理由は、

元々相場価格よりもかなり高額な金額を提示している
在庫品を使用することで経費を削減する
職人の質を落とす

といった理由によるものです。
この中で一番問題なのは、職人の質、仕事の質を落としたリフォームをされてしまうことです。
見積もりの内容は、大きく分けて商品の代金と職人さんへ支払う作業費で構成されています。このうち商品代については、業者もメーカーから購入しているものですからおおよそ仕入れ価格などは決まっているでしょう。
では、ここからどのように値引きをするかというと、

作業費を下げ、その価格で雇える職人を選ぶ
無理があるスケジュールを組み、作業日数を縮めることで職人への依頼費を下げる

……といったように、工事の品質が下がりかねない手段で値引きしようとするのです。

その事実を知らなければ
「こんなに値引きしてくれるなら」
「値引きしてもらってどこの業者さんよりも安くなった」
などと感じ喜んで契約した結果、工事内容に納得がいかない……ということになりかねず非常に危険です。

商品の購入も含まれているため誤解されがちですが、リフォームとは“物を買う”行為ではありません。元は形のない要望に形を与えていくのがリフォームなのです。そのため、費用も時間もどうしても必要最低限はかかってきます。
リフォームの価格において重要なのは高価であるか・安価であるかではなく、適正な価格であること。
そして、適正な時間をかけて適正な工事をしてもらう事こそがリフォーム後の満足につながっていきます。

工事の流れをきちんと説明されるか

見積もり時に重要なのは、金額だけではありません。
工事をする際の大まかな流れ……専門用語で言うと「工程表」も重要です。この工程表とは、工事のスケジュールのことです。
実際の工事はこの工程表を元に進められます。工程表には、工事における各作業にかかる日数や作業の内容が記されています。この工程表の内容についてきちんと説明してもらうようにしましょう。

中でも私たちにとって重要なのは、該当設備(キッチン)が使用不可能になってしまう期間が明記されているかどうかでしょう。
リフォーム工事にあたり、どうあってもキッチンが使えない期間は発生します。仕方のないことですが、その期間の食事をどうするのか考えなくてはなりませんし、この部分を始めにはっきりさせておいてくれる業者は親切ですね。
こちらの生活と工事のスケジュールを重ね合わせ、工事中不便になる点についてきちんと説明してくれるのかどうか。そういった親身なアドバイスをくれる業者であるかどうかを見極めることが良いリフォームをするための重要なポイントです。